生産技術開発部は現場の生産性向上を担う部署。私は現在、赤穂工場にある潤滑油製造部を担当し、製造にかかる時間の短縮に向けた方法や条件の検討、新しい設備の導入に向けた計画とその技術的検討などを行っています。
現在入社3年目。当初は大学で専攻した化学の知識を活かした実験や検証の仕方を糸口に仕事を覚えていきました。しかし、機械的なことは全く知識がなくて最初は工具や装置の名前すら分からず苦労しました。先輩に聞いたり、動いているところを見て覚えていきました。現在は、新しい装置を導入して製品の付加価値を高めていく仕事に携わっています。装置の仕様や運転条件を固めて、実際に動かす時にスムーズに動くようにしていくのが私の役割です。
ラボで検証して少しずつスケールアップをし、うまくいけば実機でトライします。現場の製造時間が短くなると思われる条件でデータを取り、それを現場で使って結果が出た時は、達成感があります。
会社の仕事は大学で学んだことと違い、知らないことがほとんどです。周りに専門知識を持つ先輩や上司がいて、勉強できる環境があることに居心地の良さを感じます。楽しいことばかりではありませんが、質問するとすぐに答えてくれ、アドバイスしてくれる人が近くにいる職場で仕事ができるのが、すごくありがたいと思っています。
生産技術開発部は、いい意味で上下関係があまりカッチリとしていないのが特徴です。壁がなく話しやすい環境があり、コミュニケーションがとりやすい雰囲気があります。また、現場の皆さんも、忙しいなかをデータ取りに協力してくれるなど部署間の壁もないと思います。
私のような若手にもやりたいようにやらせてくれるので、自分の考えで取り組むことができる自由度が高い職場だと思います。また、ちゃんと見てくれる先輩がいるので、失敗を恐れずにチャレンジできる安心感もあります。以前、海外の工場へ日本の製品を移管する仕事に携わった時、どうしても品質が目標に至らず、その原因が分からないことがありました。結局、材料や装置のわずかな違いが原因だと分かり、数か月後にまたトライさせてもらいました。
実験に使う装置や材料の準備をし実験装置をすぐに動かせるよう準備をしておきます。
業務開始
メールチェックをして、ユーティリティ棟にある実験装置で生産性を向上させるためのさまざまな実験を行います。
午前中に実験したサンプルの性状測定をし、データ整理をします。その後、翌日の実験の打ち合わせをします。
装置の寸法や配管の長さを測るメジャー。測りたい時にすぐ使えるよう、いつもポケットに入れています。
週末は大阪の実家に帰り、好きな自転車に乗って買い物に行ったり、遠出をしたりしています
心地よい風と太陽の光でリフレッシュできました
赤穂工場は、海外にあるMORESCOの工場のマザー工場の役割を担っています。新しい設備を導入する場合は、まずラボ機を赤穂工場に入れ、検証を行った後に海外の工場に実機を設置するケースが増えています。設備のメンテナンスや立ち上げのサポートで海外とのやり取りも多くあります。
私は現在、新しい設備の導入に携わっており、いろいろなことを勉強してスムーズに導入できるようになるのが目標です。もっと知識とスキルを磨き、周りに頼らずにできるようになりたいです。もう少し先の目標は、海外でも仕事ができるようになること。特に機能材分野は海外生産の比率が高く、場所を選ばずにどこでも活躍できるようになりたいと思います。